歯科再生

アンチエイジングの必要性

現在日本では50歳以上の成人、つまりエルダー世代が人口の50%以上を占めているといわれています。

これらの人たちのうち、介護を要する人は1割に満たず、約7万時間の余暇を留保しているとのことであります。そしてかれらが自己イメージとして求めるものは「若さ」であります。


健康で豊かであり、余裕のあるエルダー世代のもとめるものが若さであるとするならば、医療の分野でもこのニーズに対応しなくてはならないでしょう。ここにいま医学歯学領域においても大きな関心を集めている「アンチエイジング」の必要性があると思われます。

いま我々は再生医療などの技術による歯科領域のアンチエイジング医療の研究ならびに研修をすすめています。

自己由来のコラーゲンで顔面の痘痕修復が改善-lsolagen(イソラゲン)-

〔米ルイジアナ州ニューオーリンズ〕当地で開催された米国美容外科学会の年次集会で、テキサス大学サウスウエスタン校(テキサス州ダラス)皮膚科の David Alkek臨床教授は、ざ瘡や水痘による顔面の痘痕,しわなどの加齢による変化,外傷による瘢痕などを修復するための新材料による形成手術および再建手術法を発表した。

▶持続する修復効果

これらの手術では,長年にわたりウシコラーゲンが用いられてきたが、Alkek教授は「Isolagen社(ニュージャージー州パラマス)が開発した新しい自己由来コラーゲンIsolagenはウシコラーゲンに勝る可能性を持ち、痘痕治療に使用したところ優れた結果が得られた」と報告。「皿型の浅いくぼみやアイスピック状の痘痕の修復と、しわ伸ばしの両方に用いたところでは、しわよりも皿型およびアイスピック状の痘痕でより大きな効果が得られた。また、深い鼻唇溝の修復も可能である」と述べた。
同教授は「Isolagenは患者自身からの自己由来コラーゲンである。生きている線維芽細胞とコラーゲンを培養して患者に注入し、持続的に増殖させる」と説明。「これがウシコラーゲンに比べて優れている点は、アレルギーを誘発する可能性が非常に低く、修復効果が持続することである。効果は永久的である可能性もあるが、現在のところ不明である」と述べた。
同教授らがこれまでに米国で約800例、欧州で約200例の患者にIsolagenによる治療を実施し追跡したところ、効果は約3年間持続しており、患者の全体的な満足度は約80%を維持していた。最も良い結果が得られたのはa瘡による痘痕の治療で、患者の満足度は95%であった。

▶パンチ生検標本を培養

Alkek教授はIsolagenについて次のように説明した。患者の耳の後ろから4mmパンチ生検標本を採取する。
この部位は日光への曝露が少ない。採取した標本をCO2中に保存して直ちにIsolagen社に送り、線維芽細胞を培養する。約6週間後、皮内テスト用の部分標本が返送される。

さらに2週間後、生きた線維芽細胞とコラーゲンの第1期治療必要量(1〜1.5ml)が送られてくる。これをウシコラーゲンの場合と同様に注入する。その後、追加量が必要な場合は2週間ごとに送られる。同教授は「大部分の患者は2〜3回の治療ですみ、ウシコラーゲンのように損失を見込んで過剰に治療する必要がない」と述べた。

同教授はまた「若年患者のほうが細胞の働きが活発と考えられる」と指摘。
Isolagen社は現在、例えば、35歳の時点で将来の使用に備えて線維芽細胞を凍結保存するような方法を研究中である。同教授は「このような方法をとれば、患者が45歳のときに35歳時の線維芽細胞を皮下に注入できる。

若年時の細胞のほうが光で損傷された皮膚を修復し細胞を新生させる効果が高いと思われる」と述べた。

さらに、同教授は「安全性に対する懸念から、同社はIsolagenを自己免疫疾患患者、免疫低下患者、皮膚癌患者、細菌感染者には使用すべきでないと勧告している。
また、休止状態のヘルペス罹患部位への使用は、注入によって再燃の恐れがあるため避けるべきだとしている」と述べた。同教授によると、これまでのところ、アレルギー反応は全く認められていないという。

▶歯科領域や尿失禁への適用も

Isolagen治療の経験を持つガーデンシティ(ニューヨーク州ロングアイランド)の形成外科医、Pamela Gal-lagher博士は「Isolagenの最大の長所は自己由来の物質だということである。ウシコラーゲンのように6か月ごとに補充する必要がない」とコメントした。
細胞生物学者であるIsolagen社研究開発部のOlga Marko副部長は「自己由来の物質はFDAの分類で薬剤にも機器にも相当せず、FDAによる使用承認は不要である。しかし、当社が生産を拡大する際は生産工程改善のためにFDAの助言を求めるだろう。間もなく大規模な施設に移転する予定である」と述べた。
同副部長は「これまで、Isolagenはおもに顔面の変形に対して使用されてきたが、現在、当社は歯科分野への応用を試みている。
既に数例の歯周疾患患者で治療に成功、2週間以内で完治した。このほか、尿失禁治療への応用も考慮されている。また、レーザーによる前額部の開放創がIsolagen治療によって迅速に治癒した」と述べた。
Isolagen治療の初期費用はウシコラーゲンの治療費を上回るが、同副部長とAlkek臨床教授は、Isolagenの効果が持続的であるため長期的費用は低くなると見ている。

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